人気ブログランキング | 話題のタグを見る

‼️頭を垂れてお願いする。この文章はぜひ読んでほしい‼️

❗️私のことなど「大嫌い」でも構わない。この文章の趣旨に概ね賛同できる人はリアクションしてほしい❗️

💥誰かが「本当のこと」を語る必要があるんだ💥

🔥この国にはインチキな善意が溢れている🔥

「友達」がロシアによるウクライナ「侵攻」についての投稿を行い、その末尾を次のように結んでいた。

「日本の経済にマイナスの影響があったとしてもロシアに対して実際的に不利益になるような対応をとって欲しい思った」

私は彼の「善意」を疑わない。しかし、この10年間書き続けてきた—— この世界には「善意」などなんの意味もないばかりか、下手をしたらそれが「弊害」を生み出す場合のほうが多いのだと。

すでに発動された「大国」による「軍事行動」を止めるために、「経済制裁」はほとんどなんの有効性もない。

「経済制裁」の無力さについては「北朝鮮」の例を見れば明らかだ。国際社会は北朝鮮に対して厳しい経済制裁を行ってきたが、北朝鮮はそれに対する「反発」をも撥条として、着々と核兵器の開発を進めてきた。

北朝鮮に対する「経済制裁」が結果したものはなんであったのか? 北朝鮮民衆の一層の貧困化と「餓死」の増加である。「経済制裁」は、「独裁者」を締め付けるのではなく、その「国民」を締め付けるのである。

なぜ「経済制裁」を行うのか? 軍事的対決(戦争)を避けたいからである。しかし、手放しで傍観しているわけには行かないので、ほとんどなんの効果もないと知りながら「たたかっている」という「ポーズ」を作るために「経済制裁」を行うのである。それが目的とする「成果」を生むことはほとんどない。

「日本の経済にマイナスの影響があったとしても」厳しい経済制裁をして欲しいというのは「傲慢な正義感」でしかない。

それでなくても、「コロナ」による強いられた「自粛」で生活が成り立たなくなっている国民がどれほどいるか君は知っているのだろうか? すでに若い女性の自殺率がじわじわ上がっているし、今後、若い世代は経済的苦境にあえぐことに成るだろう。

「自粛」のため仕事を失ったり大幅に減らした「シングルマザー」家庭の多くが、子供に満足に食事を与えることさえ困難になっているという現実を君は知っているのだろうか? すべての家庭が、君の家庭や私の家庭のように、ある程度の「余裕」があって、子供がお菓子を作っている微笑ましい写真を投稿できる状態ではないのである。

「子供になんとか3食食べさせるために私は1日1食です」というところまで追い詰められているシングルマザー家庭が増えていることを君は知らないのか? このうえ「日本の経済にマイナス」を増やしたら、そのような家庭はどうなるのか? いまの自民党政治は「自助」が基本という考えである。「生活保護費」なども削られているのである。

自分にゆとりのある人間は「弱者」のことを「深く」考えることもぜず一見「正論」と思われることを口にする。しかし、これ以上日本経済に打撃を与えたら、失業・倒産・自殺が増えていくことは間違いない。君は、自分の「正義感」の「満足」以外に、世の中に沢山いる「弱者」のことを考えたか? そういうことに考慮せず、「直情的」に「思った」ことを口にしただけなのではないだろうか?

「コロナ自粛」でもそうだ。私は何度も何度も書いた。「自粛」によって「1割」の人々が「生活の破綻」を強いられた。9割のまだ余裕のある人々の「安心」(「安全」ではない!)を満たすために、科学的根拠のない無意味な規制をたくさん行った結果、人生を破壊された人々が沢山いるということについて何度も何度も書いた。あるていどの「ゆとり」がある人々は、「最低限」の生活を強いられている人々のことを知らなすぎる。

「日本の経済にマイナスの影響があったとしてもロシアに対して実際的に不利益になるような対応をとって欲しい」と主張するのであれば、君の家庭は「生活保護水準」まで生活を切り縮め、あまった収入を生活の破綻した家庭に提供すべきである。自分はゆとりのある生活を続けておいて、「日本の経済にマイナスの影響があったとしても」などと考えることは傲慢である。「経済の停滞」は「死者」を生み出すんだよ!

君が望む「ロシアに対して実際的に不利益になるような対応」を国際社会が徹底して行った場合に起こることは、世界経済の停滞である。その結果、「後進国」の人々の生活がまっさきに破綻するだろう。「餓死者」も増えるし、そのような社会不安は「テロ勢力」によるあらたな「軍事行動」を引き起こさせるだろう。

いずれにしろ、厳しい経済制裁を行っても「プーチン」はウクライナ侵攻を辞めないだろう。「どうせ欧米は"経済制裁"しかできない」と見切って始めたことなのだから、「経済制裁」は「プーチン政権」には大きな打撃とはならない。「経済政策」が打ち砕くのはロシアの「一般庶民」の生活である。「経済制裁」はロシア国民に大きな犠牲を強いるだけである。命を落とす人も出てくるだろう。

私は君が「善意の人」であることを疑わない。君は「優しい人」である。Facebookの「友達」150人の中では筆頭だと言っても間違いない「善意の人」だと思う。しかし、「善意の人」はいつでも物事を「深く」考えない。どうか、虚心坦懐に、上に書いたことについてよく考えてみてほしい。

最後に一つ加えておこう。昨年投稿した【読書メモ】のどこかに脳科学者の中野信子の著書を紹介する話を書いた。

中野が言っていることを簡単にまとめると、人間には「他者」を「懲罰」したいという欲求がある。そのことを通じて、自分の「心」の満足を得るためである。「マスク警察」などが典型例である。

「善人」は「優しい」。だから「悪」を見たら「懲罰」したくなる。しかし、そのような「自己満足」のための行動が、社会の「底辺」の人々を締め付ける状況を生み出すことは少なくないのである。複雑な人間社会においては、ある「アクション」が本人の意図とは正反対の「リアクション」を生み出すという簡単な理屈を「善人」はまったく理解しない。なぜなら、「善人」は「疑う」ことが苦手だからである。

「善人」は「優しい」。だから、自分が「感じたこと」を根底から「疑ってみる(検証する)」という発想を持つことができない。ものごとを「深く」考えないのである。

いまこの瞬間も、お腹を減らしている小さな子どもに満足な食事を与えることができず、「死にたい」と思っている君と同じ世代の「母親」「父親」がこに国には少なからずいるんだよ。あるいは「ロシアの一般庶民」のことや、この世界の中ですでに「経済破綻」して「飢餓」が起きているような国々の人々にとって、これ以上の「世界経済」の停滞がなにをもたらすか考えた上で、ロシアに対する「懲罰(経済制裁)」を考えただろうか? 

コロナで「店」が潰れ、コロナで失業し、絶望している人々が沢山いるんだよ。それなのに「日本の経済にマイナスの影響があったとしてもロシアに対して実際的に不利益になるような対応をとって欲しい」というのは、日本国民の一部を「死に追いやる」ことにほかならない。

君の望んでいることは、「日本国民の不利益」を結果するんだよ。

もう少し勉強しないと、君は一生「弱者」を踏みつけにした「善人」にとどまるだろう。そうなってほしくないと願う。

地獄への道は善意で敷き詰められている
(The road to hell is paved with good intentions)


地獄への道は善意で敷き詰められている_e0385941_14501049.jpg


地獄への道は善意で敷き詰められている_e0385941_14501442.jpg


地獄への道は善意で敷き詰められている_e0385941_14501814.jpg


# by LUZeSOMBRA | 2022-02-25 15:02 | ウクライナ

💥対抗する「軍事力」の発動以外の抑止力はない💥

ロシアによるウクライナ「侵攻」について少し書きたいと思っているのだが、5〜6千字になることは避けられないのでペンディングしている。5〜6千字など小一時間あればぺろっと書けるが、読んでくれる人は数人であろうし、読んでくれた人々に十分に理解してもらうためには5〜6千字では足りないだろう。で、まず、一つだけ書いておく。

「すでに起こってしまった」軍事行動を止めることは極めて難しいということである。「大国」が始めた「軍事行動」を止めることができるのは、他の「大国」による「軍事行動」だけなのである。「ロシア」の軍事力を上回る「軍事力」を発動することによってしかロシア軍の行動を止めることはできないと理解するべきである。「経済制裁」はどんなに厳しく行っても直接的に「軍事行動」を抑止する効力はない。プーチンはそんなことは全部「折込積み」で決断しているのだから。

我々にできることは、次の「軍事行動」を「未然に防ぐ」ための努力をすることだけである。

これだけしか言わなければ誤解を招くことは承知している。しかし、少なくともロシアによるウクライナ「侵攻」に対して、「日本国民」ができることなど何もないだろう。残念極まりないことであるがそれが現実である。

はっきりさせておくべきことは、ロシアによるウクライナ「侵攻」を未然に防ぐための「西側諸国」の努力が足りなかったことである。もちろん非は「プーチン」の側にある。しかし、最悪の事態を回避する方法が何もなかったわけではないことも事実なのである。

これ以上のことについては改めて。

書くかどうかわからないが、多分書くだろう。


# by LUZeSOMBRA | 2022-02-25 15:01 | ウクライナ

自分の頭の蠅を追え!

昨日今日と、何人かの「友達」がFacebookに「ウクライナ侵攻」についての感想を投稿した。その投稿内容に対応する投稿を3つほどした。それを順に掲載する。

‼️よく考えて欲しい‼️

ロシアのウクライナ侵攻に胸を痛め「何かできることはないか?」と考えることは「素晴らしい」ことだと思う(日本政府に何かを期待するのは世の中について何も知らない愚か者だと思うが)。

しかし、我々日本人に、何かできるわけがない。

結局のところ、我々は「自分の国」を真っ当な国に変える努力をするほかないのである。

「太平洋戦争」の反省をきちんとして、世界で唯一の被爆国として世界平和のために先頭に立つべきであったにも関わらず、それを行わず、アメリカの核の傘を頼り、経済的発展だけを追求してきた我が国には、国際社会に対する影響力など全くない。世界中の大半の国々は、本音では日本など相手にもしていない。世界の国々にとって日本など「財布」でしかないのである(湾岸戦争の時のことを思い出して欲しい)。

平素、自国の政治について語ることもしない「平和ボケ」した日本国民が、ウクライナのために何かできることはないのかなどと語ってみたところで笑われるだけであることを知った方が良い。

日本国民には、いまウクライナのためできることなどほとんど何もない。戦後70有余年、アメリカの核の傘の下で、ヌクヌクと生きてきた日本人など、世界では相手にされないことさえあなたたちは知らないのだ。

我々日本人にウクライナのためにできることなどない。我々がやるべきことは、我が国を変革することである。

次は、中国による台湾侵攻である。米軍関係者の中には「数年以内に起こる」と指摘する声もある。

台湾有事の際には、我が国も「戦争」に巻き込まれる可能性が高い。この「自国の平和」の問題に立ち向かうこともせずに、遠いウクライナの心配をするなどお門違いも甚だしい。

やるべきことは「自分の頭の蠅」を追うことである。


# by LUZeSOMBRA | 2022-02-25 15:00 | ウクライナ

【新書濫読_052_補遺(その3)】

すでに書いたように、この本の「第4部」は、我が国の今後の進路を考えるにあたって、極めて示唆的な内容である。10ある節を全部読まないと正確な理解には至らないが、全部を引用するというわけには行かないので、「7 日本は米中関係の付属物にすぎない」を引用する。読みやすさを校了して、原文にはない「一行明け」を適宜入れた。

7 日本は米中関係の付属物にすぎない

大澤  最後に、これからの日中関係のことを議論して締めくくりにしましょう。
 大きく見れば、世界は今後、広義のキリスト教文明圏対中国という構図になり、でも、グローバルなシステムの最終的な守護者の役割は、やっぱりキリスト教文明圏が相互に助け合いながら担っていく。そして、おそらく日本もキリスト教文明圏の末端で、キリスト教についてよくわからないままにコミットする、というのが橋爪さんの見通しでした。

 この線でいくと、中国とアメリカという二重の体制の中で、日本は、やっぱりまずアメリカヘコミットしたうえで、中国との関係を考えていくという構図にはなると思うんですが、これは抽象的な構図にすぎませんね。具体的には、日本はどう いうふうにしたらいいのでしょう?

橋爪 まず、日本の選択 い かんで、日米関係や日中関係がどうとうできる、と思わないほうがいいと思う。

 どうしてかと言うと、中国は、日本よりアメリカを重視しているし、アメリカも、日本一より中国を重視しているわけだから、日本のことは後から決まるんです。まず、アメリカが対中関係をどうするか、中国が対米関係をどうするか。これが基本で、最初に決まる。それを日本は、適切に予測しなくちゃならない。予測にも、いくつかシナリオがあるでしょう。そのそれぞれに対して、日本がどう行動するかを考える、というのが順番ですね。でもまあ、ここは日中関係がテーマなんだから、日本が中国に対してどう行動するのがべストかを、最後に三人で、それぞれ三様に結論を出していきたいと思うんです。

大澤 たしかに、冷静に見ればまったくおっしゃるとおりで、まず米中関係があって、日米関係はその付属物なんですよね。だけど、日本人は、もうちょっと自分の立場が積極的きに、せめて、日本と中国が同じぐら いに重要に見えていてほしい、と念じている。ほんとうは日本にとって真に恐ろしい のは、アメリカからある日、日本のことはどっちでもいいよ、という扱 い を受けるとだと思います。さらに、中国からも、「日本はわれわれにとってどちらでもよい」という扱いを受けたときに、日本の屈辱感はさらに深刻になるでしょう。中国の反日デモについても、日本では、ちょっと誇張されて報道されているのではないか、とぼくは疑っています。なぜなら「反日」でも、無関心よりはずっとましだからです。

 近代日本は明治維新のときに、いわば列強になるととを目指してスタートして、で、ある程度まではその目的に近づいたわけです。でも、日本がほんとうの意味での列強になる前に、いまは中国のほうが列強に近いものなっている。そのととを前提にしたうえで、ばくらはこれからの中国との関係、アメリカとの関係を考えなきゃいけない。ぼくらの中で政策決定者に一番近いところにいる宮台さんはどう思いますか?

宮台 シンプルに言えば、最終的にはアメリカ側について、アメリカを相対的に重視する句でやっていかざるを得ない。これは橋爪さんがおっしゃるとおりで、世界の大半の国々が、中国覇権よりもアメリカ覇植のほうがでマシだと考えて、凋落するアメリカ覇雀つっかえ棒を提供するからです。

 しかし、最終的にはアメリカ側につくということと、日常的に対米追従外交をつづけるとととは、区別されなければなりません。いまの日本の外交を見るかぎり、残念ながら、自分たちがどんなゲームの一部になっているのかもわかっていないし、アメリカ側につくとしても、どのような追随の仕方がもっとも合理的なのかという評価もほとんどできていない。

 外務省でずっと情報分析官をやっていた孫崎享さんは、さっきの財務省の話と同じで、外務官僚の多くがわかっているけれども、政治家や日本人の多くがわかっていないことがたくさんあるとおっしゃっていました。彼がひとつの例としてあげているのは、二〇一〇年に尖閣諸島で海上保安庁の巡視船にぶつかってきた中国漁船を停止させて、船長を逮捕・送検した事件です。ユーチュープに動画がアップされて大騒ぎになりましたよね。

 もともと尖閣諸島をめぐっては、田中・周恩来協定 (日中共同声明)、あるいは大平・鄧小平協定(「鄧小平声明」)では、「主権棚上げ」「実行支配(施政権)は日本」 「資源の共同開発」という三つが基本の柱でした。その前提にもとづいて、日中漁業協定が結ばれた。そのとき暗黙のルールになっていたのは、まず、日本の実行支配の領域に中国漁船が入ってきたら、停船要求ではなく、退去要求を出す。それに従わなかったら、停船させて捕まえるわけだけど、そのときも「逮捕・起訴」ではなく、「傘捕・強制送還」とする。長年それでやってきて、自民党政権のうちは特に問題なかった。小泉政権のときも、尖閣諸島に上陸した中国人たちについて、同じ措置を反復しています。ところが、民主党政権になたときに、これが受け継がれなかったんです。

 ビデオを見るかぎり、海上保安庁は、退去ではなく、停船を要求した。しかも、そのあと前原国交大臣は、傘捕・強制送還ではなく、逮捕・送検した。これは中国との協定に対する二重のバイオレイションだったんです。もちろん、外務省の人間はそのことを知っていました。

 当時のぼくはこれに驚倒し、ただちに前原大臣に面会を求めて、秘書たちに会って話すことができたのですが、そのときのやりとりからうかがえるのは、前原大臣は日中間の協定の歴史をまったく知らなかったということです。だから、「領土である以上、主権を行使して、粛々と対処すのが当たり前である」なんて言ってしまった。

橋爪 途中ですが、ここで私が「大バカ者!」と怒鳴った、と書いておいてください

宮台 それで、当時の仙谷官房長官はこう言ました。日本は粛々と国内法に従っただけであり、中国がどう対処するかということだけが問われている。ボールは中国のコートにある。そしたら、中国の外交部報道官である凛々しい女性が出てきて、せせら笑うようにして、「終始一貫して、ボールは日本のコートにあり続けている」と言った。外務省の役人はその意味がよくわかっている。なぜかというと、日本が協定を破ったんだから説明責任は日本にあるんです。中国は何も説明する必要がない。

 つまり、これは、あまりにバカげた外交的な失敗だったんですね。孫崎さんは、このような “愚行”の背後に、日中の離間を狙うアメリカからの指示があった可能性もあると指摘していますが、たとえ、アメリカが裏で画策したにしても、日本の政治家や世論がこれほどまでに愚味だとは思っていなかったんじゃないでしょうか。このような拙劣さでは、日本がアメリカに追従することによって得る利益もさることながら、失う利益のほうがずっと大きくなってしまいます。

 だから、全体としてはもちろんアメリカ側につくんですけど、回避できるような不利益を中国との関係で被らないようにすることが非常に重要で、そのためには、当たり前ですが、協定やその運用の歴史について少なくとも外務官僚なみに政治家が通暁しているととが不可欠なんです。そういう自覚が政治家にない状態では、アメリカについていけば日本の国益が担保されるなどという単純なことはあり得ません
 
 こうした例は他にもいっぱいあるんです。
 たとえば二〇〇二年に、北朝鮮から控致被害者が一時帰国したときに、北朝鮮に戻すか戻さないかが議論になって、小泉首相や福田官房長官は「約束通り戻そう」と言ったんだけど、安倍晋三官房副長官が「それでは政権がもたない」とブロックしたと言われています。それでじつは、外務官僚が考えていた行動計画がオジャンになって、最終的には北朝鮮の核開発をめるために必要なロードマップを踏むととができなくなってしまった。北朝鮮問題については重要なので後で議論しましょう。

 同じようなことは原発問題でもあってね、福島第一原発の事故発生からしばらくして、ぼくは政権内の方に、低線量内部被曝データを公開してほしいと繰り返しお願いしました。実際、面会もした。そしたら、「無理です。データを公開して、マスコミミにこれは安全なのか、危険なのかと聞かれたら、政府は答えられません。なぜなら、学会にさえ共通見解がないからです」と言う。たしかに、低線量内部被曝データについては、核保有国の利害を反映したIAEAによって研究が抑止されてきた歴史があるので、学会の共通見解がないんです。だから、政府にデータを評価する力がないのは当たり前。ヨーロッパの人間はみんなそれを知っているから、市民と科学者のネットワークで評価しましょうという自治のマインドが、この問題についてはとくに広がっているわけです。だから、政府は評価しなくてよいですから、データを出してくださいと言ったら、やっぱりそこで出てきたのが、「そんなことをしたら政権がもちません」だったんですよ

 両方に共通して登場する「政権がもたない」という言葉は、長期的な意味ではまったく公共性がありません。たとえば民主党政権について言えば、どのみち次の総選挙で大敗して政権がもたなくなるのは自明じゃない ですか。

橋爪 話を聞 いていてね、そんなにバカで愚かな人間は、中国にはいない。北朝鮮にもいない。アメリカにもいない。いるのは日本だけだ。その連中をどう退治するかがまず、中国とまともにつき合う第一歩だと思います。との本の読者は怒ってください。さっき、「アメリカについていく」と言ったけれど、それは、アメリカの言いなりになるとか、アメリカにマインド・コントロールされるとか、アメリカに何を言われてもハイハイと従うとか、いいように騙されるとか、そういう意味では全然ない。小さな国ほど外交では、情勢を正しく分析し、十分リスクをわかったうえで、最善の選択をし続けなければならないんです。間違 いをすれば、取り返しのつかない致命傷になるんですから

# by LUZeSOMBRA | 2022-02-24 18:00 | 読書

文化大革命

【新書濫読_055】 『文化大革命』 矢吹晋 1989年10月20日

『鄧小平』『毛沢東と周恩来』と同じ著者の本である。いっぺんにまとめて購入した。私は、同じ著者の本を5冊ぐらいまとめて買って読むということをよくやる。この本も読む「必要」はなかった。文化大革命でどのようなことが行われたかということについても、どういう人物がどういう形で関わったかということもそれなりに知っているから。結局読みたかったのは『鄧小平』だけなのだが、まあ「弾み」で一緒に購入し、「ついで」に読むことにしたということである。

どのような本であったか、また何冊読んだか覚えていないが、「文革」について書かれた本は20代の頃に読んでいる。この新書よりもっとボリュームのある単行本で読んでいるし、たぶん、数冊は読んでいるので、この本を読んで特段驚いたことはなかった。

うんざりする思いで読んだ。あまりにも馬鹿げていて、あんな馬鹿げたことを周恩来他の指導者が止めることができなかったことに深い悲しみを覚える。毛沢東という「人格破綻者」が「個人崇拝」され、分別のつかない「若者」たちが「紅衛兵」になって散々「とんでもないこと」をやらかしたのである。

つくづく人間というのは愚かな存在だと思う。人間はその「愚かさ」を永遠に克服することはできないだろう。だから、この地球上から「戦争」も「差別」も「搾取」もなくならないだろう。それを「彼ら」がはっきりと教えてくれている。

ああ、「読後感」は毎回これくらいの文字数にしたら楽でいいな。

(639)字


文化大革命_e0385941_13433419.jpg

# by LUZeSOMBRA | 2022-02-24 17:00 | 読書

モノクロ写真のアルバム

by LUZeSOMBRA
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31